第197問

きょうすけ

2008年07月06日 09:28

【第197問】
京都の伝説の一つに数えられる一条戻り橋の話で、父の息を一時的によみがえらせることに成功したのは誰か。

ア、 小野篁  イ、安倍晴明 ウ、浄蔵  エ、守敏大徳

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【第197問】

< 解答 >  ウ、浄蔵

< 解説 >  文章博士であった三善清行が亡くなったとき、子の浄蔵は紀州で修行中であった。父が危篤との知らせと聞いて、急いで戻ってきたものの、残念ながら父の死に目に間に合わず、葬列に出くわしたのが、橋の上であった。ところが浄蔵がその棺にとりすがって一心に祈ると、父が一時的によみがえったことから、命の戻る橋という意味で 「 一条戻り橋 」 となった。転じて、旅人は無事に戻ってこられるように、処刑される罪人は再びこの世に戻ってこれられるように、出兵する兵士は生きて帰国できるように。様々な人々がこの橋を渡っていったが、花嫁にいく人だけは、決して渡らなかったいう。
 小野篁は平安時代前期、嵯峨天皇に仕えた貴族で、夜は閻魔大王に仕えたとされる人物。安倍晴明は平安時代中期の陰陽師。藤原道長の時代に活躍した。一条戻り橋近くに屋敷を構えており、現在屋敷跡には晴明神社が建っている。守敏大徳は平安時代前期の僧で、西寺の住職であった。神泉苑を舞台にした空海との法力争いの話が名高い。 (2級)

<一言> 一条戻り橋の話では、頼光四天王の渡辺綱の鬼女伝説もある。

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