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2012年10月13日

第1809問

【第1809問】
松尾大社の庭園や建築で誤った文章はどれか。

ア、重要文化財の本殿は 「 打越流造 」 と称される珍しい形式である。
イ、本殿に続く釣殿、中門、回廊の建物は江戸初期の建築である。
ウ、庭園は、重森三玲の最後の作となった昭和の庭園で 「 松風苑 」 と呼ばれる。
エ、境内には醸造の時に混ぜると酒が腐らないと伝えられる霊泉の 「 亀の井 」 がある。

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【第1809問】

<解答> ア、重要文化財の本殿は 「 打越流造 」 と称される珍しい形式である

<解説> 松尾大社の重要文化財の本殿は、応永4 ( 1397 ) 年の建築で、天文11 ( 1542 ) 年に大修理が行われており、両流造 ( りょうながれづくり ) と称される珍しい形式である。流造とは正面前方の屋根が長く延びた神社建築の形式であるが、両流造とは後方にも屋根を延ばした形式で、別名 「 松尾造 」 とも称されている。本殿に続く釣殿、中門、回廊の建物は江戸初期の建築と伝えられ、中門には優美な唐破風や、彫刻や金具による華麗な装飾が施されている。また皇室や武家からも厚い崇敬を集めたため、皇室の菊紋や徳川家の葵紋などの意匠がみらる。入口の楼門も同じく江戸初期の建築で、周囲の金網には古くからの信仰によって願いが書かれた祈願杓子がさされている。
  庭園は、重森三玲の最後の作となった昭和の庭園で 「 松風苑 」 と呼ばれ、上古の庭、曲水の庭、蓬莱の庭という三つ庭からなる。庭園内には徳島県吉野川産の青石が200余個も用いられており、重森三玲が丸一年の歳月をかけて作庭し、昭和50年に完成した。曲水の庭では御手洗川の清水が流れ、優雅な風景を作り出しており、大きな亀をかたどった築山が見事である。上古の庭では祭神である、大山昨神 ( おおやまくいのかみ ) と市杵島姫命 ( いちきしまひめのみこと ) を象徴した二つの大立石が配されている。蓬莱の庭では、蓬莱島にちなんで鶴の形をした庭を、歩いて回れる池泉回遊式になっている。他にも境内には、醸造の時に混ぜると酒が腐らないと伝えられてる霊泉の 「 亀の井 」 があり、社務所の裏を流れる渓流を御手洗川と呼び、涸れることのない霊亀の滝もかかっている。(3級)


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Posted by きょうすけ at 23:59│Comments(0)建築・庭園・美術
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