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【第1807問】
世界文化遺産の天龍寺について誤った文章はどれか。

ア、夢窓疎石が足利尊氏に進言し、光厳上皇の院宣を受けて開創されることになった。
イ、至徳3 （ 1368 ） 年には京都五山の第一位となり、塔頭の数は150にも及び、最盛期を迎えた。
ウ、元との貿易を結び、天龍寺造営の資金に充てる計画を立て、 「 天龍寺船 」 を派遣した。
エ、方丈庭園は、遠くに望む嵐山と近くに望む亀山の二山を借景とする枯山水式庭園である。

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【第1807問】

＜解答＞　エ、方丈庭園は、遠くに望む嵐山と近くに望む亀山の二山を借景とする枯山水式庭園である。

＜解説＞　天龍寺は、暦応2 （ 1339 ） 年に後醍醐天皇が崩御された際、その菩提を弔うため、夢窓疎石が足利尊氏に進言し、光厳上皇の院宣を受けて開創されることになった。莫大な造営の資金を捻出するため、元寇以来絶えていた元との貿易を結び、天龍寺造営の資金に充てる計画を立て、「天龍寺船」の派遣を行った。こうして国家的規模で壮大な伽藍が整えられ、至徳3 （ 1368 ） 年には京都五山の第一位となり、塔頭の数は150にも及び、最盛期を迎えた。しかし、保護をしていた将軍足利家の没落や火災などで衰退し、豊臣秀吉の復興などを経るものの、幕末の戦乱によって諸堂を焼失し、明治になって寺観が整えられた。
　創建当時の面影を残す方丈庭園は、遠くに望む嵐山と近くに望む亀山の二山を借景とする池泉回遊式庭園で、傑出した禅僧でありながら作庭にも秀でた才能を発揮した夢窓疎石の作庭と伝えられている。中心となる曹源池 （ そうげんち ） は、 「 一滴の水は命の源であり、あらゆる物の根源である 」 という意味の 「 曹源一滴 」 という禅の言葉から 「 曹源池 」 と名付けられた。（3級）