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【第1006問】
足利義満の時代に、世阿弥を保護した摂関家の人物といえばだれか。

ア、九条道家　　イ、二条良基　　ウ、一条兼良　　エ、近衛前久

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【第1006問】

＜解答＞　イ、二条良基

＜解説＞　二条良基は室町前期の、光明、崇光、後光厳、後円融、後小松天皇の代に活躍した貴族で、足利義満の後ろ盾を受けながら政界に君臨し、文化的にも連歌の大成者として知られている。連歌歌集である 『 菟玖波集 』 や、軍記物である 『 増鏡 』 （ 諸説あり ） 、また能の大成者である世阿弥にも理解を示し、保護したとされる。
　九条道家は、鎌倉前期、仲恭、後堀河、四条天皇の代に活躍した貴族で、摂政・関白を歴任し、九条家の全盛期を創出、鎌倉幕府も警戒する程、朝廷内で勢力を誇り、一族のために東福寺を創建した。一条兼良は、室町中期、後花園、後土御門天皇の代に活躍した貴族で、当時の人々からは、 「 日本無双の才人 」 と評され、本人も 「 菅原道真以上の学者である 」 と自画自賛する程の学識豊かな人物であった。応仁の乱を経験し、日野富子には 『 源氏物語 』 を講義しており、有職故実書である 『 公事根源 』 、政道書である 『 樵談治要 』 など幅広い著作がある。近衛前久は、室町末期に後奈良、正親町天皇の代に活躍した貴族で、前半は上杉謙信、松永久秀らと親交を結び、後半は足利義昭と対立したことから織田信長と行動を共にし、戦国時代を巧みに生き抜きぬいたが、信長の死後は失意のあまり落飾し、晩年は銀閣寺に隠棲した。（2級）