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【第516問】
夢窓疎石によって再興された寺院といえばどれか。

ア、天龍寺　　イ、慈照寺　　ウ、等持院　　エ、西芳寺

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【第516問】

＜解答＞　エ、西芳寺

＜解説＞　傑出した禅僧であった夢窓疎石は、後醍醐天皇や足利尊氏・直義の帰依を受け、京都における臨済宗の地位を確立したといえる。多くの弟子を育てる一方で、秀逸な作庭も行なっており、荒廃していた西芳寺を、松尾大社の宮司藤原親秀の招きによって再興した。慈照寺 （ 銀閣寺 ） は、かつて足利義政が築いた東山山荘を寺院に改めたものであるが、庭園は西芳寺の夢窓疎石作庭の庭園がモデルになっていると言われている。
　 また夢窓疎石は、足利尊氏・直義に後醍醐天皇の菩提を弔うため天龍寺を建立することを進言し、天龍寺船という中国との貿易船を出すことで費用も捻出した。さらに自ら 「 曹源池 」 を中心とした池泉回遊式の名庭を造営している。こうして夢窓疎石の大きな影響を受けた足利尊氏は、国家的規模で取り組んだ天龍寺造営とは別に、さらに足利家としても戦没者などを弔うために等持院を創建し、当時の庭園も夢窓疎石が手がけたとされている。（3級）