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【第515問】
次のうち浄土式庭園でないのはどれか。

ア、大覚寺　　イ、法金剛院　　ウ、平等院　　エ、浄瑠璃寺

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【第515問】

＜解答＞　ア、大覚寺

＜解説＞　浄土式庭園が流行するのは平安時代の後期である。しがたって平安前期に作庭された大覚寺 （ 当初は嵯峨離宮 ） の庭園は浄土式には当てはまらない。大沢池という人工湖を中心に、中国の洞庭湖を模して作られたとされる。かつて名所とされた名古曾滝が近年発掘され、 「 大沢池　附　名古曾滝跡 」 として国の名勝に指定されている。
　 法金剛院は、平安前期の右大臣清原夏野の山荘が寺院に改められ、時がたって荒廃していたのを、鳥羽天皇の中宮であった待賢門院が復興した。こちらも平安時代の庭園遺構とされる特別名勝 「 青女の滝 」 があり、庭園中央の池には夏になると多くの蓮が咲く。平等院は平安後期、藤原頼通によって建立された。鳳凰堂 （ 阿弥陀堂 ） の前庭は、まさに極楽浄土を意識した庭園となっている。浄瑠璃寺も平安時代の浄土式庭園の典型的な例である。池を中心に、西方には阿弥陀堂を配し、内部に阿弥陀如来を九体並べて西方極楽浄土を表現し、池の東方には三重塔を配し、内部に薬師如来を祀って東方浄瑠璃世界を表している。（3級）